結論
- 株式のように刻々と変化することはない
- 1日1回計算され夕方発表される
- 投資家は当日の値段がわからないブラインド方式で取引を行う
- 分配金の有無は自分の目的に合うか合わないかで選ぼう
投資信託の購入単位
投資信託を購入するときの取引単位は
口(くち)
と言います。
そして多くの場合1万口当たりの金額を(一部1口あたりで表す場合もあります)
基準価額
として表しています。
この基準価額で私たちは売買しています。
そして、この基準価額が変動することで運用の成果が変わってきます。
例
Aファンドを1口1円で合計3万口購入。
3年運用した結果が1口0.5円に値下がりした場合の資産は1万5千円
10年運用した結果が1口2円に値上がりした場合の資産は6万円
基準価額の求め方
基準価額は下記のように計算されます。
① 投資信託が投資している全ての資産の合計に利息・配当収入を加える
② 信託報酬など必要な費用を差し引く
③ 上記で出た金額を投資信託全体の口数で割る
これらは1日に1回計算され、夕方にその日の基準価額が決定されます。
ちなみに②で求められた金額を「純資産総額」といいます。
例
Aさん、Bさん、Cさんの3人がそれぞれ5万口、3万口、2万口購入した合計10万口のファンドがあった場合。
運用開始前は純資産総額が10万円だったものが運用した結果純資産総額が15万円になった。
運用開始前の基準価額は
純資産総額(10万円)÷ 総口数(10万口)=1.0円→1万口当たり基準価額10,000円
運用開始後の基準価額は
純資産総額(15万円)÷ 総口数(10万口)=1.5円→1万口当たり基準価額15,000円
基準価額の確認方法
では、基準価額はどこで確認できるのか
これは購入した金融機関や販売会社、ファンドの運用会社などのホームページで確認できます。
確認するときの注意点は
公表されるのは投資信託の取引申し込みを締め切った後である
という点です。
つまり当日の基準価額がわからない状態で取引をする必要があります。
これを「ブラインド方式」といい、すでに保有してる投資家の利益を守るために採用されています。
分配金
最後に基準価額の値上がりと同様投資家の利益に直接関係してくる分配金についてみていきます。
分配金には2種類あります。
- 普通分配金
- 特別分配金
です。
普通分配金
こちらは運用によって得られた利益を投資家に還元しています。
これは投資家の利益なので課税対象となります。
特別分配金
こちらは運用による利益ではなく、元本の一部を削って投資家に渡しています。
つまり支払った元本の一部が戻ってきているだけなので課税されることはないです。
分配金の選択
つまり分配金がどこから捻出されているかによって異なってきます。
ここで注意していただきたいのが投資の目的です。
老後のためなど、長期で運用を考えている人にとって
複利効果
は最大限利用すべきものです。
その複利効果が減ってしまう
分配金ありの投資信託
は自分にとって選択肢となり得るのか
しっかり自問自答していただきたいと思います。